デング熱2016!注意せよ!リオ五輪観戦時の予防・対策
デング熱。2014年夏に日本での感染例が報告されてから今年で2年目の夏をむかえます。
2014年には約70年ぶりの国内感染でしたが、
2016年現在、日本においてデング熱の感染の流行は報告されていません。
しかし、8月に開催されるリオ五輪を期にブラジルへの海外渡航者が増えると予想されます。
現在のブラジルのデング熱の流行は、大きな社会問題になっています。
仮に、デングウイルスを持ったヒトスジシマカに刺された人が日本戻り、戻った日本でウイルスを持たないヒトスジシマカに刺されたとします。
するとその刺したヒトスジシマカはウイルスを持つことになります。
人の往来が感染を拡大させると考えると、
リオ五輪を万全の対策で観戦し、デング熱に感染しないためにも、2016年のデング熱事情を知り予防と対策をしましょう!
目次
デング熱とはどんな病気なの?
デング熱は蚊が媒介する感染症で、
熱帯・亜熱帯を中心に世界100カ国以上で発生し、今では世界規模の感染症のデング熱と言われています。
この『運び屋』がヒトスジシマカと言います。
ヒトスジシマカによって『デングウイルス』が媒介されます。
デング熱の症状は?
蚊にさされて発症するまで2~10日
- 突然の高熱(38°~40°)
- 頭痛
- 筋肉痛
- 眼の奥の痛み
- 腰痛
- 関節痛
発熱して3日~5日目
・胸、背中、顔面、腕、脚に発疹が出ます。
発症して1週間ぐらいで、これらの症状は消え後遺症を残すことなく回復します。
ですが!!
まれに出血症状を発症することがあります。
『デング出血熱』と呼ばれるものです。
初めはデング熱と同じように発症するのですが
熱が引く頃に、血液中の液体成分の血しょうが血管からもれ出し、胸水や腹水として現れます。
血しょうの漏れは…
- 身体の細かい点状出血
- 鼻出血
- 歯肉からの出血
- 血便
- 吐血
- 下血
などの症状で現れます。
デング出血熱になると、適切な治療を行わないと死に至ることもあります。
感染経路は?
デング熱の感染経路は、デングウイルスに感染した蚊にさされることによって感染します。
出典元:http://www.fihes.pref.fukuoka.jp/~uirusu/Denguevirus/dengue_virus.html
デングウイルスを媒介する蚊は以下の2種類になります。
- ヒトスジシマカ
- ネッタイシマカ ←日本国内からは消滅したと言われる。
2014年のデング熱が流行した時、
デングウイルスを媒介した蚊は『ヒトスジシマカ』だと考えられます。
ヒトスジシマカの行動範囲は狭く飛行範囲は50~100メートル程度。
ではなぜ、広範囲に渡って感染したのか?
それは『人の移動』が感染を広げました。
例えば…
デングウイルスを持つヒトスジシマカにAさんが刺され、別の場所に移動します。
そこで、デングウイルスを持たないヒトスジシマカがAさんを刺します。
すると、Aさんを刺したヒトスジシマカはデングウイルスを持つことになります。
このように、
ヒトスジシマカが飛行して感染を広げるのではなく、刺された人によって感染が広がっていくから世界規模になるのも分かりますね。
デング熱の予防接種はできるの?
日本では予防接種(ワクチン)はまだ出ておりません。
しかしフランスのサノフィー社が開発した、世界初のデング熱のワクチンが、2015年12月28日にブラジルで承認されました。
デング熱は一度かかったら免疫ができるの?
デング熱は、一度かかったら免疫によってこの後はかからないという感染症ではありません。
デング熱にかかったことがある人でも、油断大敵です。
蚊に刺されないように予防することを忘れないでくださいね^^
デング熱に感染しないための対策
ヒトスジシマカが、活発に活動する日中に屋外で活動する場合などは、以下の対策を入念に行いましょう!
デング熱2016年の日本では?
デングウイルスを媒介する蚊は冬を越せないので、2014年にデング熱の感染が流行した時の蚊は、翌年の春にはいなくなっています。
しかし、地球温暖化やグローバル化する社会、デング熱の流行地からデングウイルスに感染したまま帰国するなど、人の往来が感染を拡大させることも考えられます。
2016年現在、デング熱の感染は終息しているように見えても、感染が広がるリスクがあることを忘れてはいけません。
デング熱、なぜリオ五輪で注意するの?
外国では日本にいない病気が発生したり、日本にいる時よりも感染する危険が大きい病気があります。
デング熱においては、日本で感染の流行は終息しているものの、昨年インドのデリーでは、感染者数が世界のデング熱感染者数の3分の1を占めるなど過去最大になりました。
今では世界規模の感染症のデング熱と言われています。
そして、
2016年8月5日から16日までブラジルのリオデジャネイロでオリンピックが開催されますが、気になるブラジルでのデング熱の現状はどうなのでしょうか?
2015年5月時点でのデータによりますと、10万人中400人がデング熱に感染し、延べ人数140万人になるという大きな社会問題になりました。
こうやってみると、ブラジルでのデング熱の流行は日本の比ではないですね。
リオ五輪は夏季に開催されるオリンピックとは言え、リオデジャネイロにおいては1年で最も気温の低い時期にあたります。
平年8月の平均気温は22度前後といいますから、デング熱を媒介する蚊・ヒトスジシマカの活動が活発になる気温とマッチしてしまいます。
ヒトスジシマカの活動が最も活発になる気温は20度~30度と言われていますので、デング熱に感染するリスクは低くはないですね。
リオ五輪を観戦するための予防策は?
まずは、ブラジルでのデング熱の感染が流行しているという現況をしっかり理解すること。
そのうえで、楽しく何事も無くリオ五輪を観戦するためには、前述した対策を行うことが大切です。
デング熱とは違うのですが、
ブラジルを渡航する祭、感染症の『黄熱』の予防接種が推奨されていますのでご紹介しておきます。
現在(6月8日時点)『黄熱の予防接種の必要性』ということで、ブラジルを渡航する場合地域によっては予防接種国際証明書(イエローカード)の提示を求められることがあるそうです。
詳細は下記より確認することが出来ます。
さいごに◆リオ五輪観戦に向けて気をつけたい◆ 耳寄りな情報をご紹介します!
リベルダーデ医療センターの身吉医師より
『生水を飲まないこと。日本よりもマグネシウムが多いので下痢をしやすい』『歩道がデコボコで転んでケガをする人が多い』『車はスピードが速くマナーが悪い』『ブラジルでは風邪をひいてもマスクをシないので、くしゃみから菌が広がりやすい』
出典元:ニッケイ新聞
参考文献:政府広報オンライン
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