大根おろしの酵素は加熱や時間が経つと効果はどうなるの?
ビタミンCや酵素が豊富に含まれる大根。
昔から「大根おろしに医者いらず」と言われるよに、大根は胃もたれや便秘を改善する作用があることは知られています。
しかも、大根をおろすことにより生成される辛味成分の「イソチオシアネート」には、殺菌効果や発がん物質の活性化を防ぐ働きがあり注目されているのですが、ご存知でしたか?
大根おろしのビタミンCや酵素、そして辛味成分のイソチオシアネートを効果的に食べるには、時間や熱がカギを握っているようです。
そこで今回は、大根おろしの酵素は加熱や時間が経つと効果はどうなるの?をテーマにお伝えしていきます。
目次
大根に含まれる酵素は?
冬が旬の大根は寒くなるほど甘みも増して美味しくなりますね。
では気になる、生の大根に含まれる酵素をみていきましょう!
大根に含まれる酵素は次の3つになります。
- ジアスターゼ(アミラーゼ):デンプン分解酵素
- プロテアーゼ:たんぱく質分解酵素
- リパーゼ:脂肪分解酵素
この中でも代表的な酵素がジアスターゼです。アミラーゼとも呼ばれますね。
アミラーゼと言えば…そうです!唾液に含まれる消化酵素のアミラーゼです。
ご飯をずーっと噛んでいると、ねっとりしてきて甘くなりますね。
これは、唾液に含まれる酵素アミラーゼが、ご飯(でんぷん)を分解して麦芽糖・ブドウ糖に分解されるからです。
よく噛んで食べることで分解し、その後の消化吸収の効率もよくなるってことですね。
幼いとき、石焼きいもを食べるときは必ず大根おろしを一緒に食べさせられていました。
「どうして大根おろしを食べるの?」と訊くと、ジアスターゼの働きで胃にもたれないから…と教えられ、幼い私は「ジアスターゼ」という言葉だけ覚えていました。
消化酵素のはたらきだったと知ったのは、大人になってからのこと。
そもそも酵素って何?
そもそも酵素って、私たちの体の中でどのような働きをするのでしょうか。
酵素のはたらきは次のようになります。
- 老廃物を体の外に出す
- 腸内環境を整える
- 老化の原因と言われる活性酸素を吸収する
そして、先ほど紹介した3つの酵素
- ジアスターゼ(アミラーゼ):デンプン分解酵素
- プロテアーゼ:たんぱく質分解酵素
- リパーゼ:脂肪分解酵素
が、大根には豊富に含まれています。
中でも代表的な酵素がジアスターゼ(アミラーゼ)。
「おろし蕎麦」にたっぷり盛られている大根おろしは、そば(デンプン)を消化しやすくしてくれます。実に理にかなった食べ方だったんですね。
他にも、
- 天ぷらに大根おろし
- 焼き魚に大根おろし
- 焼きいもに大根おろし
など、揚げ物や青魚、芋類などの食べ物をさっぱりといただけるだけでなく、酵素のはたらきで消化を促す効果を得ることができます。
ここで注目していただきたいのが、大根おろしを生で食べるということです。
なぜ大根おろしは生で食べるのが良いのでしょうか。
大根おろしの酵素は加熱や時間が経つと減るって本当?
大根おろしを生で食べるのが良い理由は、大根おろしの効果を効率的に摂り入れるためにも大切なことです。
では、大根おろしの効果についてみてみましょう。
大根おろしの効果とは?
大根おろしの効果は次のようになります。
- ビタミンC
- 豊富に含まれる酵素
- 辛味成分「イソチオシアネート」
この3つの効果すべて、加熱したり時間が経つと効果が減ってしまいます。
つまり生で食べるのが一番!
◯ビタミンCは加熱や時間が経つと酸化してしまいます。
◯酵素は熱に弱く50℃前後の温度で働きが鈍くなります。
◯辛味成分「イソチオシアネート」は揮発性なので、大根をおろして20分もすると辛味が飛んでしまいます。
大根おろしの辛味成分のイソチオシアネートとは?
大根をおろすとツーンと香りがしますね。
この香り成分がイソチオシアネートになります。
イソチオシアネートは、はじめから大根に含まれるものではありません。
イソチオシアネートは、大根の細胞内にあり、すりおろすことで細胞壁や細胞膜が壊れ、イソチオシアネートの前駆物質「グルコシノレート」と「ミロシナーゼ」と呼ばれる酵素が、混ざり合い化学反応を起こしてイソチオシアネートになります。
イソチオシアネートを摂り入れるには化学反応を起こさせる。
つまりすりおろすのが一番ということになりますね。
そしてすりおろすときは、皮ごとすりおろしましょう!
大根の皮に含まれるビタミンPには、
- 毛細血管を強くする
- 血流改善効果
- 血中コレステロール値の改善効果
- 抗アレルギー作用
- 発がん抑制作用
これらの効果があると言われていますので、食べるときは皮ごとすりおろすのが良いわけです。
大根は葉に近い上の部分が甘く、下の部分が辛いと言われています。
しかし本当は、「大根の内側が甘く外側が辛い」のだそうです。
確かに、大根の皮をむいておろすと辛味をあまり感じないですよね。
イソチオシアネートの効果は?
大根おろしのツーンとくる辛味成分「イソチオシアネート」には次のような効果があると言われています。
- 解毒効果
- 殺菌効果
- 食中毒予防
- 発がん抑制効果
- 血栓予防
- 消化促進
- 抗酸化作用
- 美肌効果
など、健康面やアンチエイジングなどでも効果があるとされています。
大根おろしでニキビケア
大根おろしでニキビケアができるなんて…そう思いましたか。
食べるものでケアするので安心して行えますね。
ではやり方をみてみましょう。
大根おろしでニキビケアのやり方
大根おろしをコットンに含ませ、ニキビに当てて10分間くらいパックします。
これを良くなるまで週に1~2回続ける。
大根おろしのイソチオシアネートの殺菌効果により、ニキビが早く治りますよ。
口内炎に大根おろしが効く
出来ると痛い口内炎。
口内炎は粘膜の炎症です。
唇や頬の内側、舌や歯肉にできてただれて痛いですよね(TДT)
口内炎のできる原因は、ビタミン不足や胃腸障害とも言われますが直接的には関係ないようです。
できてしまった口内炎にも大根おろしの殺菌効果が有効です。
やり方
大根おろしの汁でうがいする。
簡単ですね^^;
薬ではないので、即効性というよりじんわりと柔らかな効き目です。
試すか試さないかより、こういうことを知っているだけでも、身近な野菜のありがたみが増すと思いませんか。
まとめ
今回は、大根おろしの酵素は加熱や時間が経つと効果はどうなるの?のテーマでお伝えしてきました。
身近な野菜の大根。
恐るべしパワーを秘めていますね。
子供の頃は苦手だった大根のツーンとくる香りも、大人になれば美味しさのひとつと思えます。
大根おろしの効果を、毎日の食事の中に摂り入れ自分の体は自分でいたわっていきたいですね。
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