ドライいちじくの虫の正体は?国産にも入ってる?
手軽に摂れて栄養価の高い食べ物で人気のドライいちじく。そのまま、パクリっ…と食べたいところなのですが虫のことが気になって…。
「ドライいちじくの中の虫って一体何?」
「どうやって、いちじくの実の中に入るの?」
こんな疑問が起きていますね。
栄養価も高く女性に嬉しい効能や、ダイエットにも効果があると言われるドライいちじく。
何とかして、安心して美味しく食べたいですよね。
そこで今回は、「ドライいちじくの中に入っている虫の正体と国産にも入ってるの?」について、お伝えしていきます。
ドライいちじくの中の虫の正体とは?
ドライいちじくを割いてみると何やら虫のようなものが。
この正体は「イチジクコバチ」と言う、いちじくの受粉を助ける小さなハチなのです。
では、どのようにしてイチジクコバチがいちじくの実の中に入るのか…不思議ですよね。
それには受粉の仕組みが関係しています。
イチジクコバチは花粉の運び屋
いちじくの受粉の仕組みをお話する前に、いちじくの花について知っておきましょう。
いちじくは、漢字で「無花果」と書きます。
「花が無い果物」という意味で、そう言えばいちじくの枝に、花が咲いたところは見ませんよね。
でも、実がなるのに花が咲かないのは不思議…と思いませんか?
実は、いちじくには「花」はあります。
ただ、実の中に隠れて咲いているから外からは見えないだけのこと。
花と言っても花びらがない花なんですね。
いちじくを食べたときプチプチとした食感の種、この種こそがいちじくの花なんですよ。
そして、この花の集まりを「花のう」と呼びます。
ここまでがいちじくの花についての話でした。
では、受粉の仕組みに話を戻しますね。
イチジクコバチは、いちじくのおしりに開いている小さな穴から入り込み花粉を花のうへ届け受粉します。
この時、受粉するのと同時にイチジクコバチの卵も産み付けます。
花のうに入ったイチジクコバチ。
雌しべが短い花だと…卵の産み付け成功
↓
卵が孵化(ふか)
↓
幼虫の餌がいちじくの種子
↓
種子を食べられ実がならない
雌しべが長い花だと…卵の産み付けできない
↓
種子が実る
そして、いちじくの花粉を届けることが出来るのがイチジクコバチのメスなんです。
成虫になったメスのイチジクコバチは、花粉を体につけて天敵が待つ命がけの旅へと飛び出します。
産卵に適した花のうを見つけたイチジクコバチは、次の世代を残すために受粉を助け、同時に産卵します。
このように、いちじくとイチジクコバチの関係を共進化と言います。
ドライいちじくを割いたときに見つかる虫…厳密には「イチジクコバチのオス」ということになりますね。
イチジクコバチは体長約2mmくらいの小さな昆虫で、食べても人体に害は無いということです。
…とは言え、見つけたときは気持ちのよいものではありませんね^^;
だったら、イチジクコバチが入っていないドライいちじくは無いのでしょうか?
次では、ドライいちじくのトルコ産とイラン産そして国産にも入ってるのか…についてお伝えします。
トルコ産やイラン産、国産にも入ってる?
ドライいちじくはトルコ産やイラン産などの海外産と、国産があります。
気になる、ドライいちじくの中の虫・イチジクコバチですが、国産には入っていません。
その理由は2つ。
- 気候
- 品種
の違いによるもの。
気候について海外産のトルコやイランなどは、温暖な気候なので虫(イチジクコバチ)にとっては快適な環境と言えます。
一方、日本の気候は四季がありイチジクコバチには寒すぎる環境なのです。
品種では、トルコ産やイラン産のいちじくは、虫(イチジクコバチ)の受粉を必要とする品種になります。
国産のいちじくは単為結果性という品種で、イチジクコバチの受粉を必要としない品種です。
となると、国産しか食べれらないの?と思いますが…
そんなことはありません。
トルコ産やイラン産などの海外産の場合、ドライいちじくを2つにカットして一つ一つ丁寧に検品しているショップもあります。
購入するときは、他にも添加物無添加で砂糖不使用、ノンオイルコートであるかチェックし、信頼できるショップで購入しましょう。
あまり安すぎるところは注意したほうがよさそうですね^^;
私が購入したドライいちじくは、検品を4回を行っていることもあり、虫はいませんでした^^
安心して美味しく食べています。
海外産のドライいちじくも美味しいのでぜひ取り入れていただきたいものです。
そこで、海外産の代表格トルコ産とイラン産の違いについてお伝えします。
🚩ドライいちじくのトルコ産とイラン産の見分け方
■トルコ産
- 1個が大きい約20g
- 1個あたり約60kcal
- 食感は軟らかめ
- 甘さは濃厚
■イラン産
- 1個が小さい約7g
- 1個あたり約20kcal
- 食感はかため
- 甘さは淡白
それでは最後に、今回お伝えしたことをまとめてみましょう。
まとめ
■ドライいちじくの中の虫の正体とは?
イチジクコバチというハチの一種。
・イチジクコバチは花粉の運び屋
いちじくはイチジクコバチの受粉なくして実をつけることはできない。
そして、イチジクコバチはいちじく無くして世代を残すことはできない関係にある。
■トルコ産やイラン産そして国産にも入ってる?
・イチジクコバチの心配が無いのは国産。
・トルコ産やイラン産などでも、丁寧に検品をしているショップもあるのでそこまで心配する必要はない。
ドライいちじくの虫の正体を調べるにあたり、いちじくとイチジクコバチの持ちつ持たれつの関係に思わず感動していましました。
そして、国産いちじくで思い出したのが、以前立ち寄った島根県多伎町の道の駅キララ多伎。
出雲市多伎町はいちじくの栽培が盛んなところで、特産品としていちじくの加工品がたくさんありました。その中でも干しいちじくは絶品!
山陰の方へ行くことがあったら、是非行かれてみてはいかがですか?
近くには「多伎いちじく温泉」もありますよ^^
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